どうも、 効率化大好き カズ です。
今回は、
AutoCADで3Dのエルボを作るにはどうすればいいの?
という疑問に答えます。
やり方さえわかれば、30秒で以下のようなエルボが作成できます。
エルボを作成する方法は2つ。
- 「スイープ」を使う
- 「トーラス」を使う
どちらが簡単かというと「スイープ」の方なんですが、今回は、スイープを使ったエルボの作成方法と、トーラスを使ったエルボの作成方法の両方を紹介したいと思います。
※以下の環境で手順を解説していきます。
使用するソフト | AutoCAD 2023 |
ワークスペース | 3Dモデリング |
作成するエルボ | 90° 45° ロングエルボ |
スイープを使ってエルボを作成する
今回は「25A」のエルボを作成します。
外形 OD (mm) | F (mm) | 半径 R (mm) | 内径 ID (mm) | 厚さ t (mm) |
---|---|---|---|---|
34.0 | 38.1 | 38.1 | 27.6 | 3.2 |
エルボの規格サイズは「JIS規格ポケットブック」さんを参考にさせていただきました。
参考:90°ロングエルボ 90EL(炭素鋼、合金鋼)の規格表 rev.2
90°エルボの作成
1.まずは[円弧]コマンド❶を開き[始点、中心、終点]❷を選択。
2.「始点をクリック」>「半径(38.1)を入力」>「90°に合わせてEnter」を押します。
これで90°エルボのラインができました。
3.次に円を描きます。
[中心、半径]コマンド(CIRCLE)を起動。
4.先ほど描いたラインの先端を中心に、外形寸法の半径(17)を入力し円を描きます。
5.スイープを起動します。
押し出しの下の▼で候補を開き > [スイープ]コマンド(SWEEP)をクリック。
6.「スイープするオブジェクトを選択」と出てくるので、先ほど外形サイズで描いた円をクリックしEnterを押す。
7.「スイープのパスを選択」と出てくるので、エルボのラインになる線をクリック。
すると、90°エルボの原型が完成します。
あとは、シェル で内面をくり抜き、エッジの面取り をすれば完成です。
関連:[シェル]コマンドを使って角パイプを作成する
45°エルボの作成
外形 OD (mm) | H (mm) | 半径 R (mm) | 内径 ID (mm) | 厚さ t (mm) |
---|---|---|---|---|
34.0 | 15.8 | 38.1 | 27.6 | 3.2 |
参考:45°ロングエルボ 45EL(炭素鋼、合金鋼)の規格表 rev.1
45°エルボは 90°エルボとほぼ同じ手順で作成できます。
1.「[始点、中心、終点]コマンド を起動」>「半径(38.1)を入力」>「45°に合わせてEnterをクリック」
2.[中心、半径]コマンド (CIRCLE)を起動し、先端を中心に外形サイズ(半径17)の円を描く。
3.[スイープ]コマンド を起動。
スイープするオブジェクトを選択し[Enter]>「スイープのパスを選択する」>完成!
トーラスを使ってエルボを作成する
トーラスとは、簡単に言えばドーナツのような曲面、または、円周を回転して得られる回転面のことを言います。
やり方は、エルボの元となる360°のドーナツと、エルボの外形サイズより大きい直方体を作り、交差したところを残すと90°エルボが完成します。
詳しく解説していきます。
1.[トーラス]コマンド (TORUS)を起動します。
2.エルボの半径Rの数値を(38.1)を入力。
3.エルボの外形寸法OD(34mm)の半径(17)を入力しEnterを押す。
4.[直方体]コマンド (BOX)を選択し、ドーナツの外側の円より大きな直方体を作成する(例:55x55x55)
5.[移動]コマンド を起動し、立方体のエッジの中点を選択。
6.ドーナツの中心に合わせる。
[shift]+[右クリック]→[中心]を使うと簡単に合わせられます。
7.[ソリッド、交差]コマンド (INTERSECT)を起動。
8.ドーナツと直方体の両方を選択しEnterを押します。
9.交差している部分だけ残り、90度エルボが完成します。
3Dエルボの作り方まとめ
今回は、AutoCADで3Dエルボを作成する方法を紹介しました。
「スイープ」と「トーラス」どちらを使ってもエルボを作成できるんですが、簡単なのはやはり「スイープ」の方でした。
「トーラス」の方は「直方体」を組み合わせないといけないですし、交差も使用する必要があるからです。
ただしこのやり方は、エルボの作成以外でも使える場面がでてくると思うので、覚えておいて損はないと思い紹介しました。
エルボを作成する際はぜひ参考にしてください。