どうも、 効率化大好き カズ です。
今回は、AutoCADの[3D移動ギズモ]について解説します。
3D移動ギズモでできることは、
- 2軸を固定した状態で1軸方向にだけオブジェクトを移動させる
- 1軸は固定した状態で2軸平面上のみを移動させる
- オブジェクトスナップで指定できない場所への位置合わせ
という使い方があります。
ある状況下では、移動ギズモしかできないこともあります。
そこで今回は、移動ギズモを極めるための3つの移動方法について解説していきます。
※この記事で解説するAutoCADの環境
使用するソフト | AutoCAD 2023 |
ワークスペース | 3Dモデリング |
2軸を固定したまま1軸方向にだけ移動させる
これは移動ギズモの基本的な使い方で、1軸方向にだけ移動させたいときの使い方です。
例えば、XY軸は固定でZ軸方向にだけ移動させたいときに有効です。
移動ギズモで移動軸を指定すると、直交モードや極トラッキングなどの設定は無効になります。
1.まずは、リボンの「修正」にある[3D 移動]のアイコンをクリック。
2.移動したいオブジェクトを選択し[Enter]を押すと、移動ギズモがオブジェクトの中心に配置されます。
または、リボンの「選択」にある[移動ギズモ]を有効にしておくことで、オブジェクトを選択すると自動で移動ギズモが配置されます。
3.移動させたい方向の矢印をクリックし、目的点まで移動します。
または数値を入力することで、移動する距離を指定できます。
1軸は固定で 2軸平面上のみ移動させる
1軸は固定で、2軸の平面上のみ移動させるには、「2軸を結ぶ直角の面」を選択します。
例えば、Z軸方向は固定したまま、XY軸の平面上でだけ自由に移動させたい場合は、X軸とY軸を結ぶ面を選択します。
他にも、
- X軸方向は固定で、YZ平面上だけ移動する
- Y軸方向は固定で、XZ平面上だけ移動する
といったことも可能です。
オブジェクトスナップで指定できない場所への位置合わせ
3D移動ギズモは、オブジェクトスナップで指定できない場所への位置合わせに役立ちます。
例えば、一時オブジェクトスナップを使っても選択できない交点に、2軸を固定したままオブジェクトの底を一致させたいとします。
こんな場合、どうしますか?
[移動]コマンドを起動して、直交モードをONにした状態で移動させる・・・しかし、交点を指定できなければ位置合わせできません。
移動させたいオブジェクトの底から、交点がある面までの距離を計測する?
これでもいけるかもしれませんが、効率を考えるとおすすめできません。。。
じゃあどうするのかというと、下記の手順のような形で[移動ギズモ]を活用してください。
移動ギズモを使って位置合わせする手順
緑のオブジェクトの底面❶を、青のオブジェクトの上面❷に一致させる手順を例に解説します。
XY軸方向はそのままで、Z軸方向にだけ移動させます。
※ちなみにめり込んでいる箇所は、オブジェクトスナップで指定できません。
1.移動させたいオブジェクトをクリックし[移動ギズモ]を表示させます。
2.[移動ギズモ]の上で右クリックし、[ギズモを再配置]を選択。
3.移動する側のオブジェクトの底面に面している端点を選択することで、移動ギズモが再配置されます。
4.移動させたい方向の矢印をクリック(矢印が黄色系に変わります)。
5.そのままでは移動先の面の端点を選択できないので、[Shift]+[右クリック]で一時オブジェクトスナップの[端点]を選択。
6.一致させたい面上にある端点を選択します。
すると、XY軸方向は固定した状態で、上面と一致できます。
以上が、移動ギズモを使った移動方法です。